「海に恋する岐阜キッズ 寒天から海を学び隊」開催

海に恋する岐阜キッズ1_集合写真

海と日本プロジェクト岐阜は、岐阜県で生産が盛んな「寒天」をテーマに海について学ぶ「海に恋する岐阜キッズ 寒天から海を学び隊」を開催しました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

目次

海に恋する岐阜キッズ 寒天から海を学び隊 概要

岐阜県は海がないにも関わらず、寒天の生産が盛んで、特に「細寒天」の生産量が全国シェアの8割を占めています。このイベントでは、寒天の原料となる海藻のテングサを中心に、海の環境や課題、そして岐阜の山や川と海のつながりについて学びました。

・日程:2023年8月22日(火)・23日(水)1泊2日
・開催場所:岐阜県恵那市山岡町・愛知県知多郡南知多町篠島
・参加人数:岐阜県在住の小学5・6年生 20人(公募から抽選)
・協力団体:岐阜県寒天水産工業組合、丸三寒天冷凍部、明知鉄道 山岡駅かんてんかん、森田商店、愛知県水産試験場、岐阜県脱炭素社会推進課、浜辺の宿 大舟、岐阜女子大学
・後援:岐阜県教育委員会・恵那市教育委員会

寒天工場で寒天作りを体験寒天は海とつながっている

海に恋する岐阜キッズ寒天づくり

まずは、海に恋する岐阜キッズたちは、岐阜県恵那市の寒天工場「丸三寒天冷凍部」を訪問。この工場は、夏でも寒天生産が可能な特大の冷凍庫を持っています。子どもたちは、寒天の製造工程「突き出し」を体験し、その感想を共有。工場見学では、寒天の原料である「テングサ」の処理工程や、地域の寒天製造の歴史を学びました。ランチには、寒天尽くしの料理を堪能、その食感や味など寒天の魅力を楽しんでいました。

寒天と岐阜の関係

移動中のバスで子どもたちは、岐阜県環境教育推進員の伊藤允人さんから、水の循環や自然のつながりについての話を聞きました。伊藤さんは、山や川が海とどう関係しているか、そして水の循環の重要性を説明。さらに、地球の温暖化が自然や寒天製造に与える影響についても触れ、子どもたちは真剣に耳を傾けていました。

魚やタコをつかみ取り! 篠島で海の命を体感

次に、子どもたちは愛知県の篠島へ高速船で向かい、海で育まれた命に触れました。浜辺のいけすで魚やタコのつかみ取りを体験。初めて生のタコを触る子もいて、その感触に驚きの声を上げました。子どもたちは、海の広大さや波のリズムを体感し、海のロマンに思いをはせていました。

海の変化とテングサの減少

海に恋する岐阜キッズ講話

宿泊先の「浜辺の宿『大舟』」での講話では、テングサの買い付けを行っている森田商店の森田尚宏社長からテングサの現状についての説明をしてもらいました。テングサは日本の沿岸に生息し、海の特性により異なる寒天質を持っているそうです。しかし、最近、特に和歌山から高知の地域でのテングサの採取量が減少。これは、黒潮の変動による海の環境変化が影響している可能性が指摘されているとのことで、子どもたちは真剣に話に聞き入っていました。

温暖化と海藻の変化

夕食前には、愛知県水産試験場の阿知波英明さんから、温暖化の影響による海藻の生育変化についての説明がありました。温暖化で海の水温が上昇しているため、のり養殖の開始が遅れたり、海藻の生育に与えたり、様々な悪影響を及ぼしているとのことです。子どもたちは、これらがテングサにも影響することを理解し、海を守ることの重要性を感じていました。
これらの話を聞いた後の夕食では、アジの塩焼きや茹でダコなどを、海への感謝とともにおいしそうに味わっていました。

海に恋する岐阜キッズ7夕食

漁船での篠島探訪と漁師さんのお話

2日目、子どもたちは篠島を漁船で周遊し、漁師の船長さんから海の変化や漁師の日常についての話を聞きました。温暖化の影響で取れる魚の種類や量が変わったこと、印象的な漁の経験などに、子どもたちは聞き入っていました。

子どもたちの学びをポスターに 〜テングサが元気に育つ海は?〜

海に恋する岐阜キッズたちは、2日間の学びから「テングサが元気に育つ海/海藻が喜ぶ海」をテーマにポスターを作成。思い思い、色とりどりの画材で、海の大切さや自然のつながりを表現しました。これらのポスターは、明知鉄道の山岡駅かんてんかんなどで販売される寒天を使った「寒天らーめん」と「琥珀糖(こはくとう)」のラベルシールのデザインに採用するほか、10月から明知鉄道の車内に展示する予定です。

参加した子どもの感想

・海は山や川とつながっていることが分かった。山や川でごみを見つけたら、拾いたい。
・海はあまり行ったことがなかったけど、海に入ったり、タコをつかんだりできて楽しかった。
・海が汚れていることは知っていたけど、実際に砂浜でごみを見つけたり、漁師さんから直接話を聞いたりして、海の現状が分かった。
・地球温暖化は、人間にとってはまだ小さな変化でも、海の生き物にとっては大きな影響を受けていることが分かった。
・海の学習をきっかけに、違う学校の子たちと一緒に学ぶことができてよかった。

保護者からの声

・海藻のことや海のことで知らないことがたくさんあったと学んだことを教えてくれた。
・また海へ連れていってほしいと言っている。
・海がとても好きになったようなので家族でも連れていってあげたい。
・子どもたち同士でもコミュニケーションがとれるイベントはありがたい。
・次回があればぜひまた参加させたい。

もっと詳しく見たい方

今回のイベントついて、下記のサイトでも詳しく紹介しています。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001927.000077920.html

こうした海の環境について考えるイベントは、今後もさまざまな形で開催していきます。みなさんも、海を知り、体験し、できることから始めてみませんか?

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